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ふなずしの作り方
ふなずしに代表される「なれずし」は、滋賀県の代表的な伝統食品です。なれずしは、すしの原型で、魚などを塩と飯で乳酸発酵させた漬物です。
なれずしにはふなずしのように発酵期間が長い本なれずしと漬ける期間が短くて、漬けた飯も一緒に食べる生なれずしがあります。
なれずしの手法は、東南アジアから稲作とともに日本に伝わってきたとされています。食べなれないうちは、おいしさがわかりませんが、好きになるとその独特の香りと味にやみ付きになります。
作り方
1.ふなの下処理
①ふなのうろこやえらを取り、卵は破らないようにして残し、先の曲がった針金で内臓を取り出す。苦玉(胆嚢)は確認して除く。
②十分に水洗いし、水切りする。
2.塩漬け(滋賀県では「塩切り」という)
①えらぶたから塩を腹いっぱいに押し込み、目やひれの付け根にもすり込む。
②桶のそこに塩を敷き、ふながあまり重ならないように一段並べ塩をする。順次ふなを漬け込み、落し蓋をして重石を載せ、夏まで2ヶ月以上置く。
③塩漬けにしたふなを、たわしを用いて十分に水洗いし、ほぼ半日陰干しする。
3.飯漬けにする。
①普通に炊いた飯を冷まし、おにぎり程度の塩味をつけた後、えらぶたから腹に詰める。
②桶の底に塩をふった後、手水に酒を用いて飯を入れ押える。その上に、ふなを並べ、時々塩をふり込みながら飯とふなを交互に漬け最後は飯で覆う。
4.竹の皮を当て、桶の周りにかいわら(わらを三つ網にしたもの)を置き、落としぶたをして重石を載せる。
5.1日後、ふたの上から水を張る。その後は、重石や張り水に絶えず注意し、時々水替えをする。年末頃には食べられる。大きいふなは1年くらい漬ける
6.取り出し方
ふなずしを桶から取り出す時は、上に張った水を先に出してから、重石を降ろし、上の飯をはずして、一層ずつあげていく。
※参照: 滋賀の食事文化研究会編 『つくってみよう滋賀の味』